FPGAのピン配置を確認する
MITOUJTAGはバウンダリスキャンをするだけではなく、FPGAのピン配置の確認にも役に立ちます。
例えば、
「XC7Z030のFBG676と045のFFG676ってピン配置に互換性あったかな」
「Artix-7とKintex-7ってピン配置に互換性あるかな」
「電源引きやすそうなFPGAは、どっちかな・・」
といったことを気軽に調べたいとき、わざわざFPGAメーカーのWebサイトからピン配置の資料を探すのが面倒くさいと感じるときがあります。(ピン配置資料のPDFは数十MBになることもある)
そんなとき、MITOUJTAGを使うと便利です。
5秒でわかるピン配置
実際に、XC7Z030とXC7Z045のピン配置を調べてみましょう。MITOUJTAGのツールバーにある「登録済みデバイスの追加」ボタンを押します。

図1 登録済みデバイスの追加ボタン
すると、MITOUJTAGに登録されているデバイスを選ぶダイアログが出るので、XILINX→Zynq-7000 EPP→XC7Z030_FBG676を選びます。
図2 登録済みデバイスの中からZYNQの030のFBG676を選ぶ
すると、下の図のように画面上にZYNQが追加されます。

図3 XC7Z030_FBG676が追加された
これはZYNQをTOP VIEWで見たときのピン配置ですが、電源のVCCは赤丸●で表示され、GNDは黒丸●で表示されています。クリーム色のピンは入出力I/Oピンです。
左下のほうに灰色のところが固まったエリアがありますが、ここはGTX(ギガビット・トランシーバ)の配置されているところです。
これを見るだけでも、「GTXは電源GNDで囲まれているな」ということがわかります。
次に、XC7Z045のFFG676を追加してみます。
図4 XC7Z045_FFG676が追加された
さて、どうでしょう。
・・ほぼ完ぺきに同じですね。細かく見ていくと、GTXの部分が灰色→白になって、チャネル数が増えてるなーとかわかります。
ここで初めてXILINXのピン配置マニュアルを見に行っても十分です。
逆に、明らかにピン配置が異なってしまう例があります。たとえば、Artix-7とKintex-7はどちらも484ピンパッケージがありますが・・
図5 484ピンのArtix-7(左)とKintex-7(右)のピン配置の比較
並べてみると明らかに違います。回転しても一致しません。この時点でピン配置に互換性がないことがわかるので、XILINXの分厚いマニュアルを見に行く必要はありません。
MITOUJTAGを使ってピン配置を調べると、
- 実際のデバイスを持っていなくても、ピン配置を調べられる
- 机の上を離れなくていいし、検索しにいかなくてもいいし、ダウンロードも不要
- 電源と信号がシンプルに色分けされていてわかりやすい
という便利さがあると思います。
なぜ、MITOUJTAGでピン配置がわかるの?
MITOUJTAGには、現在、各メーカーからリリースされている(可能な限り集めた)全デバイスのBSDLファイルが圧縮された形で登録されています。
表1 MITOUJTAGに登録されている半導体ベンダー(2015年5月現在)
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XILINX, ALTERA, LATTICE,ACTEL, RENESAS, ATMEL, AMD, NationalSemiconductor, MICRON, Intel, intersil, AnalogDevices, TexasInstruments, FreeScale, Fujitsu, MAXIM, Cypress, Microchip, NXP, IBM, IDT, GSITechnology, Samsung, STMicroelectronics, SiliconLabs, CIRRUSLOGIC, Aeroflex, MICRON, ARM, Mindspeed, PMC, Zilog |
BSDLというのは、Boundary Scan Description Languageのことで、FPGAのピン配置や内部のセルの構造などが書かれています。
例えば、XILINXのZYNQでは、
constant FBG676: PIN_MAP_STRING:= "RSVDGND_V13:V13," & "CFGBVS_T7:T7," & "DONE_W9:W9," & "GND:(A1,A11,A21,B8,B18,C5,C15,C25,D2,D12," & "D22,E9,E19,F6,F16,F26,G3,G13,G23,H10," & "H20,J7,J17,K4,K14,K24,L1,L10,L12,L14," & "L16,L18,L21,M9,M11,M15,M17,M19,N5,N10," & "N12,N16,N18,N25,P1,P2,P3,P4,P5,P6," & "P7,P9,P11,P15,P17,P19,P22,R3,R7,R10," & "R12,R16,R18,T1,T5,T9,T11,T13,T15,T17," & "T19,T26,U3,U7,U10,U12,U14,U16,U18,U23," & "V1,V5,V7,V17,V20,W3,W7,Y1,Y5,Y7," & "Y8,Y9,Y14,Y24,AA3,AA7,AA9,AA11,AA21,AB1," & "AB5,AB9,AB18,AC3,AC7,AC9,AC15,AC25,AD1,AD5," & "AD9,AD12,AD22,AE3,AE7,AE9,AE19,AF1,AF5,AF9," & "AF16,AF26)," & "GNDADC_0:M13," & "INIT_B_R8:R8," & "RSVDVCC3_U8:U8," & "RSVDVCC2_V8:V8," & "RSVDVCC1_W8:W8," & "MGTAVCC:(R4,T6,U4,Y6,AA4,AA8,AB6,AC8,AD6,AE8)," &
のようにピン配置を指定しているセクションがあります。
MITOUJTAGは、これを解読して、BGAのイメージ図とともに表示しているからです。
だから、BSDLファイルさえあれば、どんなICのイメージも(手元になくても)表現できてしまいます。かなり古いですが、IntelのPentium III Xeonなんていうのも、BSDLファイルが公開されていました。

図6 IntelのPentiumIII XEONの表示
古いCPUなのでいまさら可視化しても仕方がないのですが、NDAを結べば最新のCPUのBSDLファイルが入手できることもあります。
ぜひ、お使いのICのピン配置の確認をMITOUJTAGでやってみてください!



